同時刻、シャナ国最北端アレイズ村。そこへ向かって2人の男女が歩いていた。
「あれがアレイズ村かぁ。何か国境越えたって感じがしないね、リンレイ。」
 青年というにはまだ少し幼い顔をした男性が立ち止まり、カンティ国の言葉で女性に話しかける。
「まぁ、確かに国境を越えたって感じが出てくるのはもう少し南に下ってからだろうね。」
 リンレイと呼ばれた女性は男性が立ち止まったのに合わせて歩くのを止めた。リンレイは男性と同じ年齢のようだが、男性よりも落ち着きがあるため大人びて見える。
「いい? リウフェイ。ここから先は教えてもらった別名で呼び合うよ。リウフェイはうっかりなんだから忘れて本名で呼んだりしないでよ?」
「もう、分かってるって。」
 リウフェイと呼ばれた男性がすねた口調で返事を返す。
「さて、シャナ国にはどんなお宝があるのかなー?」
 カンティ人の2人は話し言葉をシャナ国の言葉に変え、アレイズ村へと入っていった。

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