それから家に辿り着くと、京一はテキパキと昼ごはんの準備をした。幸も手伝おうとしたが断られ、無理矢理布団に寝かせられた。
そして3人で昼ごはんを食べた後、京一が「さて」と切り出した。
「秋山はんはギーグに行かはるんでしたよね?」
「うん、でも今日出ていくのは許さない感じだよね・・・。」
幸が恐る恐る窺うと、京一と大地は揃って「当たり前やん。」と答えた。
「あんさんは過労で倒れたってお医者さんから聞きましたよね? 1日休んだからって無茶してええ道理はありません。」
「だよね・・・。」と幸は気を落とす。
「ですので明日、ギーグに行くにはバスが出てますし、一緒に行きましょ。」
京一の言葉に幸はきょとんとする。
「え? 何で京一も?」
「もちろん秋山はんがバス乗り込むん見届けるんと、ついでにギーグで健康診断受けさそう思いまして。田崎はんは信用してますけど、この村は簡単な医療機器しかありませんからね。これを気にちゃんと診て貰い。」
「いやいや、そこまでしなくても・・・。」
幸は遠慮しようとしたが、京一に睨まれ思わず「・・・はい。」と答えてしまった。
「せっかくやし、わいも商品持って台車で追っかけるから、ギーグでひと稼ぎせーへん? しばらく行ってへんかったし。」
大地の提案に京一は「いいですね。」と答える。
「先にバスでわてと秋山はんがギーグに行って、診察が終わる頃にゃ歩きの坂本はんも追い付かはるやろうしね。」
「ほなそれで決定な。」
大地と京一が笑い合うのを幸はただただ困り顔で見ている事しか出来なかった。