同じように琳もダウジングで何となく探して歩いていくと、琳が箱の前で首を傾げているのを見つけた。幸が近付くと、その気配に気がついて琳が振り返った。
「幸、丁度良い所に。此の蓋鍵が掛かってるんだけど、壊れてるみたいで開かないの。幸は開けられる?」
 幸は近付いて蓋を動かしてみると、確かに蓋は何かが引っ掛かっていて途中で動かなくなっていた。
「確かに。金具が壊れているようだね。」
 幸は力を込めて思い切り引き上げる。それにより金具は完全に壊れてしまったが、代わりに蓋を開ける事が出来た。
 すると中には硬貨や紙幣が何枚か入っていた。
「此れは金庫だったのね。やった。」
 そう言って琳は鞄にお金を閉まっていく。
「所で幸、此方に来たのは偶然?」
 ふと琳も何故幸に再び話しかけられたのか疑問を覚え問いかける。
「さっき鏐飛を追いかけて、琳の事を伝えたんだけれど、鏐飛は過剰に世話を焼いてくるのが嫌みたい。自分で出来る事があるのに全部手伝ってもらうのって、自分を認めてもらえていないって感じるからそれで怒ってるんじゃないかな?」
 そう言われて琳は口を膨らます。
「そんな事言われても、心配なんだから手伝わない訳にはいかないでしょ。鏐飛ってちょっとした事でもすぐ泣くんだから、無理して我慢しているのかもって思うとちゃんと面倒見てあげないとと思っちゃうじゃん。」
「別に全く面倒を見てあげるなって事じゃなくて、普段は気にかけつつ頼ってくるまではなるべく手を出さないようにするとか・・・。」
「それで後から泣きついてきたから最初から手伝ってあげてるっていうのに! 鏐飛の分からず屋!」
 琳は昔の事を思い出したのか声を荒げた。
「そこまで言うなら一人でやればいいじゃない! もう知らない!」
 そう言って琳は幸を置いてズンズンと進んで行ってしまった。
「しまった・・・、仲直りさせるどころか火に油を注いじゃった・・・。」
 幸は狼狽え、とりあえずまた鏐飛に会う事にした。

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