しかしそのまま立ち尽くしていても意味がない為、幸はハントを再開させる事にした。ダウジングは諦め、鏐飛が進んでいった道とは別の道を歩いていく。しばらく歩いていくと行き止まりに当たってしまった。
「うーん、ダウジングをしないのも考えものかな・・・?」
道を引き返す為に後ろを振り返ると、真後ろに少女が立っていて思わず幸は声をあげて驚いた。少女もその声に驚いて後ろへ下がった。
「ビックリした・・・。・・・ってあぁ、琳だ。」
幸は少女の顔を認識して安心したが、琳はハッキリ思い出せていないようで「驚かせて御免なさい。何処かで会った気がしてつい追いかけてきちゃったんだけど・・・?」と眉を下げた。
「ガフィート遺跡で一緒にハントした秋山幸だよ。」
幸が答えると琳はああ! と手を打った。
その仕草が鏐飛と全く一緒だった為幸はくすりと笑ってしまった。
「どうかした?」
琳が気付いて幸に問いかける。
「あ、ごめん。さっき鏐飛に会ったんだけど、仕草が同じで、やっぱり姉弟なんだなって思ったの。」
その言葉を聞いた琳は嬉しそうで悲しげな表情を浮かべた。
その表情で幸は琳と鏐飛が喧嘩中だったのを思い出した。
「鏐飛から聞いたんだけれど喧嘩したんだって? 1人で行動させてくれないから鏐飛が怒ったとか。」
それを聞いた琳は「そうなんだ。」と暗い顔になった。
「小さい時はずっと後ろを着いてきてたのに、旅を始めるちょっと前位からあたしに頼ってくれなくなったんだよね・・・。」
その言葉を聞いて幸は「反抗期じゃないかな?」と答えた。
「私は反抗期を経験していないからよく解らないけれど、1人で何でも出来るようになりたいから、つい突っぱねちゃうんじゃないかな? きっと自信がついたら、また頼ってくれるようになるよ。」
しかし琳は浮かない顔で、「・・・・・・やっぱりあたしは鏐飛の本当のお姉ちゃんじゃないからかなぁ・・・。」と消え入りそうな声で呟いた。
幸は聞き間違えたかと思い、「琳は鏐飛のお姉さんだよね?」と聞き直す。
「違うよ。」
琳の言葉を一瞬幸は理解出来なかった。
「あたしと鏐飛は血の繋がりのない全くの赤の他人。震災孤児で同じ人に拾われたから、誕生日が先だった私が姉って事になっただけ。」
「そうだったんだ・・・。」
幸は何て声をかけようか悩んでいると、琳も気まずくなったのか、「この遺跡広いし、あたしはこっちの道を調べていくね。」とそそくさと歩いていってしまった。
幸は言葉がまとまらなくて、琳を引き留める事が出来なかった。
「実の姉弟じゃないから変な気を使っちゃってるのかな・・・?」
お互い大事にしているはずなのに、変に気を使っているせいで仲違いをしているんだとすると寂しく感じられて、幸は鏐飛を探す事にした。