公民館では村長が期待の目をして待っていたが、幸が考古学者とのやりとりを話すと顔色が暗くなってしまった。
「秋山さん、ありがと。こうなったら明後日の説明会で戦うしかないわね。」
 村長の隣で話を聞いていた奈瑞菜が目に炎を宿す。その様子を見て幸はある事を思い付いた。
「私もその説明会に参加してもいいですか?」
 その言葉を聞いた村長と奈瑞菜は少し驚いた顔をしたが、すぐに頷いてくれた。

 バロー村には宿がない為、そのまま公民館に泊まらせてもらう事になった。
「旅の途中とはいえ、物好きね。」
 幸が泊まる為に一緒に公民館で過ごす事になった奈瑞菜が寝場所の準備をしながら言い放つ。
「あんな乱闘騒ぎを見てこのまま立ち去ってしまったら、この後どうなったか気になりますしね。それに、他にも思う事がありますし・・・。」
 幸が言葉を濁すと奈瑞菜は「ふうん。」と素っ気なく返事をする。
「・・・何で揉めてまで発掘作業するのかな?」
 布団を出しながら、ふと奈瑞菜がぽつりと呟いた。
「そうですね・・・、発掘する1番の理由はフロンティアの技術を獲得する為ですね。でも、シャナ国より高い水準を誇るフロンティアの道具はそれだけで巨額の富を築けますから、いつの間にかお金が目的になっている可能性もなくはないかもしれませんが・・・。」
「何それ、お金の為に村を立ち退けっていうの!?
 奈瑞菜は理不尽だとばかりに持っていた布団を投げ落とす。
「そういう可能性もあるかもしれないという話で、今回の件がそうと決まった訳では・・・。」
 奈瑞菜の怒り狂いそうな雰囲気に慌てて幸がフォローを入れるが、奈瑞菜は「説明会で絶対諦めさせてやる!」と語気をますます荒めた。

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