トープは砂漠に隣接した大都市で、幸が今まで見てきた街や村よりも遥かに近代的な雰囲気を醸し出していた。高い建物こそないものの、砂漠から離れていくにつれ道路は綺麗に舗装され、バスや自動車と何台もすれ違う。小さなショーウィンドウにはその店の自慢の商品が並び、人々は時々立ち止まっては何が売られているのか観察していた。
幸は物珍しさに思わず辺りを見回す。榎菜はそんな幸を微笑ましそうに見ていて、それに気付いた幸は恥ずかしくなり仏頂面を演じた。
「で、何が知りたいの?」
思わず声もぶっきらぼうな感じになり、慌てて笑みを付け足す。
榎菜はコロコロ変わる幸の表情が面白く、軽く吹き出してしまった。その榎菜の反応に今度は恥ずかしさで顔が赤くなった。
「あはは、ごめんごめん。私が教えてほしいのはフロンティアの道具の効果とかなんだけど・・・・・・、・・・・・・専門外かな・・・?」
榎菜は話している途中で、考古学者だからといって道具の効果に詳しい訳ではないという事に今更気が付いた。
「まぁ確かに専門外の人もいるけれど、私はトレジャーハントもやっているからトラップ対策に幾つか知識はあるよ。」
幸が榎菜を見ると、榎菜は意外そうな顔をしていたがそれ以外の反応はなかった。
「トレジャーハントかぁ。やっぱ遺跡ってトラップとかあるんだ。そりゃ道具の値段が高いのも当然か。」
榎菜は納得して頷いた。
「とりあえず片っ端からお店見ていくかー。」
そう言ってまず最初に目に入った店に向かった。