休憩を挟みつつ他にも短距離を走り込んだり筋トレを行ったりしたのち、仕上げにランニングをする事になった。村の中を走りつつ、時々気になるものを見つけて立ち止まったりもする。
「そろそろ公園かどこかで、ストレッチをして終わりにしましょ。」
鈴音が呼び掛けて後ろを振り向くと、幸は明後日の方向を見ている。鈴音も同じ方を見ると遠くで大きな白い煙が上がっているのが見えた。
「何だろう? あの感じは火事じゃないよね?」
「そうね・・・、何か燃えてる煙というよりは湯気って感じね。調理の湯気にしては範囲が広いし、温泉かしら?」
「温泉!?」
その瞬間幸の表情が輝いた。幸が思いの外勢いよく食い付いたので鈴音は驚いて1歩退いた。
「いや・・・、行ってみないと何なのかはわからないわよ?」
「うん、行ってみよう! 汗も流したいし。」
そう言って上機嫌で鈴音の手を引く。鈴音は幸の気の早さに苦笑しつつ後をついていった。